お仏壇品質や耐久性は、お仏壇の素材や工法、そして塗装などによってきまります。
お仏壇の品質は、主な素材(天然杢)がどのくらいの量使われているか?
また、どのような工法で作られているかによって変わってきます。
芯材に沢山の無垢材や突板を使っているものもあれば、芯材に木目シートや合板をはっているもの等もあるからです。
無垢材を代表とした天然杢が沢山つかわれている方が、木目シートよりも品質は高く価値が高いものです。しかし、天然杢よりも木目シートや合板に印刷してウレタン塗装などで仕上げたものの方が、気候の変化などにも順応できるので、それぞれの特徴を理解した上で購入することが大切です。
出展: 仏壇の表示に関する公正競争規約及び同施行規則
別表2唐木仏壇の正面表面材
仏壇公正取引協議会とは
木材」と「加工」の区分を組み合わせて、台輪(上台輪も含む)、戸板、大戸軸ごとに
正面表面材を表示するものとする。
区分(表示用語) | 内容 ※木材の( )内は通称又は商業名 | |
機材 | 本黒壇 | Diospyros ebenum(インド黒檀、真黒) Diospyros celebica(縞黒檀、スラウェシ黒檀) |
黒壇 | Diospyros celebica(カリマンタン黒檀、アマラ黒檀、 マルク黒檀) |
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本紫檀 | Dalbergia cochinchinensis(パイオン) Dalbergia retusa(ココボロ) Dalbergia latifolia(インドローズ) |
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紫檀 | Dalbergia stevensonii(ホンジュラスローズ) Dalbergia oliveri(チンチャン) |
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紫檀(ソノケリン) | Dalbergia latifolia(植林)(ソノケリン) | |
通商又は紫檀系(通称) 例パーロッサ又は紫檀 系(パーロッサ) |
Machaerium scleroxylon(パープル、ボリビアンロー ズウッド) Platymiscium pinnatum(グラナディロ) Guibourtia pellegriniana(ブビンガ) Swartizia madagasearensis(パーロッサ) |
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本鉄刀木、本タガヤサン | 本鉄刀木、紫鉄刀木 | |
鉄刀木、タガヤサン | ウエンジ | |
内容欄に掲げる木材の名称 | 屋久杉、黒柿、シャム柿、カリン、欅・ケヤキ、?・ 櫤・タモ、楡・ニレ、黄檗・キハダ、栓・セン、栴檀・ センダン、槐・エンジュ、黄王檀・キオウタン、桑・ クワ、桜、胡桃、桐、檜、竹、その他の木材 |
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加工 | 無垢 | 無垢板のみのもの。無垢板を寄木にしたものを含む |
厚板貼り | 木材の無垢板(3 ミリメートル以上の厚さの板)を 芯材に貼ったもの |
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薄板貼り | 木材の突板(0.1 ~ 0.8 ミリメートル程度の薄さの板) を芯材に貼ったもの |
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調プリント | 芯材に木材の模様を直接印刷したもの又は印刷した シートを貼り付けたもの |
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調着色 | 芯材に木材の色を着色したもの |
注1 「木材」については、表示用語、通称のいずれを表示してもよい。
注2 「加工」がプリント、着色の場合は、「木材」は黒檀、紫檀、鉄刀木、木材の名称と
の組合せで表示するものとする。(例:「黒檀調プリント」、「紫檀調着色」)
注3 カリン(Pterocarpus 属の木材)については、紫檀とも表示できる
もう一つ 耐久性に関わるものに塗装があります。
出展: 仏壇の表示に関する公正競争規約及び同施行規則
別表3 金仏壇の正面表面仕上げ、唐木仏壇の表面仕上げ
漆仕上げ | 精製漆を塗って仕上げたもの。ただし、精製漆の量(顔料が含まれている場合は顔料の量を含まない。)に対して更に10%以内の量の硬化剤(樹脂である硬化剤を含む。)並びに所要の機能を得るために必要な量を超えない量の添加剤、顔料及び溶剤を加えたものも含む。 |
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漆・樹脂混合仕上げ | 精製漆及び樹脂の混合塗料の量に対して50%以上の量の精製漆を含む塗料を塗って仕上げたもの |
カシュー仕上げ | カシューかく油等を樹脂化した塗料で仕上げたもの |
ウレタン仕上げ | ポリウレタン樹脂塗料で仕上げたもの |
樹脂・漆混合仕上げ | 樹脂及び精製漆の混合塗料の量に対して50%未満の量の精製漆を含む塗料を塗って仕上げたもの |
セルロースラッカー仕上げ | セルロースラッカー塗料で仕上げたもの |
ポリエステル仕上げ | ポリエステル樹脂塗料で仕上げたもの |
オイル仕上げ | 油性塗料を含浸させて仕上げたもの |
この中でも、創価学会のお仏壇に多いのが 【ウレタン塗装】 です。
ウレタン塗料(ウレタン樹脂塗料)とは、ポリウレタン樹脂塗料で仕上げたものです。お仏壇表面に光沢が生まれ、ツルツルとした手触りになるのが特徴です。
木の表面にウレタン樹脂の薄く透明な膜を作ることで、水がしみこむこともなく、また木の呼吸も止まってしまうので、本来の調湿作用を失い反りや割れ等がほぼ起こらなくなります。
耐候性、耐水性、耐薬性に大変すぐれている塗装です。